昨日のことです。
どさ○こワイド拡大版とかいう番組で、スーパーなどで使われるプラスチックトレイから購入後に食品を取り出し、ビニール袋に移し替え、プラスチックトレイを捨てていく人がいるということを報道していました。
番組中では、移し替えを行う人を、小樽の海岸にゴミを捨てていく人などと並べ、さもモラルがない人のように猛烈に批判を展開。
しかし、僕には何が悪いのかさっぱりわからない。
20年ちょっと昔のことを思い出せばわかりますが、肉や魚などの食品は「量り売り」という方法がありました。必要な量を店の人に伝え、とりわけた量に100グラムあたりの単価をかけて、その値段をレジで支払うという方式です。
量り売りが廃れていったのはスーパーの販売を合理化したいという都合や消費者の過度の衛生意識のためなんでしょうが、よく考えるまでもなくプラスチックトレイなんか本質的に消費者にとって不要なものです。
プラスチックトレイは貴重な石油から作られます。しかも、その値段は商品のコストに含まれるわけで、消費者はスーパーの都合でプラスチックトレイも一緒に押し売りされている状態です。
レジを通過後、不要なものを押しつけられた消費者がそのままプラスチックトレイをスーパーのゴミ箱に捨てていくのはスーパーの都合に対する消費者の反乱です。
「家で洗って再びスーパーで回収してもらえばリサイクルになる。」
「スーパーのゴミ箱に捨てればただのゴミ。」
番組中ではそう語っていました。
しかし、リサイクルは3R(Recycle Reduce Reuse)の中ではそもそもレベルの低い方法であって、ゴミになるものを使わないこと(リデュース)や新品を買うのではなく中古品をもう一度使う(リユース)の方が地球環境を守るためにもっと大切なこと。
プラスチックトレイを捨てていく消費者は、不要なものは不要であるとして受け取りを拒否しているだけで、それはReduceの発想です。
番組では批判されていましたが、むしろもっとも進んだ環境意識をもっている人だと僕は思います。
僕はむしろプラスチックトレイを使わないで購入できるような方法を考えるのがスーパー側の義務だと思いますし、現に海外では容器を持参して購入できるようなエコ意識の進んだお店もあるのです。
リンク先を読むと、あの放送局のエコ意識の低さを改めて痛感できます。
貴重な石油を使い、そのコストを消費者に転嫁し、販売を合理化し、さらにプラスチックトレイのゴミ処理費を嫌うスーパー側の論理だけを聞き、「消費者にモラルがない」と代弁するあの放送局。
報道機関が物事を多面的に見ることが出来ず、自分の頭で考えることも出来ず、とんちんかんなことを放送しているのを見るのはとても残念です。
報道には高い倫理性と能力が求められます。
放送局が視聴者をミスリードした責任はどうやって取ってくれるのでしょうか。
「8.News commentary」カテゴリーアーカイブ
ちんぴらボクサー
TBSについては、前にこのエントリーで批判しました。
視聴率をとるためになら、なんでも放送するというTBSの体質について批判したものです。
今、コウキだかダイキだか知らないけど、試合に負けて批判的な報道が盛んに行われています。
そもそも、あの様な者がテレビに出てくるようになったのも視聴率至上主義のTBSの体質故だと思うのです。
だから肯定的なものであれ、否定的なものであれ、亀田に言及することは、きっとTBSにとって思う壺なんだと思います。
TBSの一番嫌いなものはきっと無関心。
だからこそ、今するべきことは無視することなんだと思います。
永久に。
TBSも。ちんぴら3兄弟も。
低俗なテレビ局の番組は見ない。
低俗なテレビ局に広告を出しているメーカーの製品は買わない。
亀田だかの所属ジムがリンクを張っているサッカーチームは応援しない(笑)
亀田だかの存在を許しているのは、関心を持って見てしまう僕ら自身の責任でもある。
だから、ブログコメントの荒らしをスルーするように、亀田やTBSはスルーするのがいいと思います。
もう、あのクソガキのことは日本中で忘れてしまうのがいいと思う。
(追記)
なべやかんさんのブログがおもしろいですね(こちらとこちら)
(ブログ記事のコメント数が2800って初めて見た。)
社会保険庁問題の不思議
いろいろ騒がれていますね。
老後の保障制度の根幹を揺るがす大問題だから、大きく報道されるのは当然なんですが、報道する人たちがキチンと物事を判断できないとなんか変な方向に議論が行くような気がします。
僕はどうしてマスコミが政府の責任ばかり追及するのか不思議なんですよね。
本来であれば、一番責任が重いのは社会保険庁そのものであるし、いい加減で責任感のないデータの取り扱いをしていた当の職員たちの責任が追求されるべきの筈です。
それなのにマスコミのターゲットにされるのは、首相であったり厚生大臣であったり。
国のトップや省のトップが責任を追及されるのはあたりまえですが、問題が発生した時期に現職でない人たちを追求してどうなるんでしょうか。
僕は問題の原因を調べて、二度とこのような問題が生じないように対策を取り、また当時に問題の原因をつくった人たちを処分するなどして責任を取らせることが彼らが本当になすべきことであると思うんです。
深く考えずに政府・与党の責任ばかり追及している野党を見ていると、選挙向けのパフォーマンスにしか見えませんよね。
僕は何をどう考えても、”いい加減な仕事をしてきた社保庁の職員たち”が諸悪の根源だと思いますし、また、そういった”責任感のない仕事をしてきた職員たち”を守ってきた社会保険庁の”労働組合”の実態がどうったのかも解明しなければなりません。
妙な協定もあったようですが、なぜそういったいい加減な仕事をしてきたのに、それで良しとされてきたのか、そこを解明しなければ真の原因はわからないと思うからです。
また、社会保険庁の労働組合の上位団体に”自○労”というのがありますが、いま政府や与党を追求しているのは、そこから献金を受けている政党なんですよね。
責任を追及している側も自分たちの立場を本当に判っているのかな?と思います。
報道機関は、安易にトップや政府の追及ばかりしていないで、真の原因はなんだったのかということをキチンと考えた方がいいんでないでしょうか。
先日も北教組について似たようなことを書いたけど、この国をどんどん悪い方向へ導いているのは、きちんとした批判能力が足りない報道機関であるような気がします。
野球だけでなく陸上も
asahi.comより
高校駅伝「1区」は外国人留学生ダメ 高体連決定
2007年05月22日20時10分
全国高校体育連盟(高体連)は22日東京都内で理事会、評議員会を開き、来年の京都市での全国高校駅伝競走大会(男子7区間、女子5区間)から男女ともに外国人留学生の1区(男子10キロ、女子6キロ)起用を禁止することを決めた。各都道府県の予選にも同様の規則が適用される。
高校駅伝には、既に留学生は各チーム一人までという規制があります。今回、あらたに1区には使えないとする規制が追加されるようです。
この規制は、一番華やかな1区に留学生を出場させないという意味で、”国籍で生徒を差別”する事になるとおもうんだけど、その辺のところはどうなんだろう。
朝日新聞の記事はこう続きます。
近年、特に男子ではケニア出身の留学生が最長の1区に起用され、序盤から大きくリードする展開が続いている。駅伝の魅力のひとつである競り合う展開が少なくなり、関係者や一般のファンから批判の声が上がっていた。
一般のファン・・・?
駅伝の魅力である競い合う展開?
なんかおかしい。
それは中継するテレビ局やその番組のスポンサーの都合なんじゃないかしら。
今回の措置について高体連の梅村和伸専務理事は「1区で大きく外国人留学生がリードし、ファンから『まったく興ざめだ』などというおしかりの声が殺到しており、建設的に検討を重ねた結果、今回の措置になった」と話した。
「おしかりの声が殺到」?
どういうお叱りの声なんでしょう?
仮に競技の駅伝がつまらなくなるというのなら、1区の区間距離を他の区と同じにすれば解決するわけで、あえて1区に留学生を禁止するというのは、なにか別な差別的な意図を感じてしまうわけです。
高校駅伝はいったい誰のためのものなんでしょうね。
一部のステークホルダーのためのルール改正にしか見えないのは僕だけでしょうか。
だとしたらファンからのおしかりの声(苦笑)を隠れ蓑にするのは卑怯です。
別な観点から言うと、高体連は留学生が出場すると独走してしまいつまらなくなると言っているわけで、もっと直接的に言えば「日本人はケニア人の留学生に勝てない」と言ってるわけです。
今回のことを現役の日本人選手たちはどう感じているんでしょうね。
高体連も高野連と同じ穴の狢かな?
家電リサイクル詐欺
jiji.comから
2007/04/29-22:36 使用済み家電2400台不明=ベスト電器2店舗から-環境省など調査
大手家電販売店「ベスト電器」(本社・福岡市)の埼玉県狭山店と深谷店が、リサイクル料金を徴収して消費者から回収した使用済み家電製品約2400台がメーカーに適切に引き渡されずに行方不明になっていることが29日までに分かった。環境省と経済産業省は、家電リサイクル法(引き渡し義務)に違反する疑いもあるとして、ベスト電器とフランチャイズ契約を結んで両店舗を経営している埼玉県内の「ゲオグローバル」から聞き取り調査を始めた。
ベスト電器が家電リサイクル法違反?という内容なのですが、まあ、経済産業省・環境省からの発表をそのまま記事にしたって感じの記事です。
こういう記事を読んでいつも感じることは、「記事を書く人はきちんとモノを考えているのかな?」ってことなんです。
家電リサイクルとは簡単に言えば
1.消費者がリサイクル費用を支払う
2.電気店は消費者が支払ったリサイクル費用を預かり、メーカー等の設置するリサイクル施設に廃家電品を引き渡す
3.メーカー等はリサイクル施設を設置し、ガラスや金属などをリサイクルする
という流れでリサイクルを進めようという仕組みです
リサイクル費用を預かりながらリサイクル施設に引き渡さなかったのであれば、預かったリサイクル費用はどこへ行ったのかという当然の疑問が生じるわけですが、この記事にはそういう視点が欠けていますよね。
ベスト電器は詐欺を行ったのでしょうか。
官庁の発表をそのまま記事にするのではなく、通信社の記者はもう少しモノを考えて記事を書いた方がいいと思う僕なのでした。
才能を有する者を育てる社会
学問の分野でも、芸術やスポーツの分野でも、本当の才能という者は一部の人にしかない。
その一部の者だけが持っている才能をさらに磨き伸ばすために周囲が協力することはなんら不自然ではないし、むしろ健全で当然のことだと思う。
でも、世の中にはそう考えない人たちもいるらしい。
高野連の人たちや、学生野球連盟の人たちです。
テレビで高野連の人の会見を見ていると、「特待生は野球によって収入を得ているから、それはプロである。(だから認められない。)」という趣旨の発言をしていました。
わざわざコメントする必要がないほど誰が見てもおかしいと思う発言。
背景にあるのはプロ野球界とアマチュア野球界の確執なのか?
プロとアマの間にどういう確執があるかは僕は知らない。
しかし、その確執に囚われすぎて、本来人がするべき正常な判断や思考が出来なくなっている姿を外部に晒しているのは醜悪であることはわかる。
人の有する才能は決して平等でない。才能を有する人間に投資し、その結果、社会がその才能を享受できるのであれば、社会全体がより豊かになるだろう。
高野連が独自の価値観や使命感により、反社会的な規制をするのであれば、もはや存在価値はない。
悪い意味の原理主義や悪平等に染まった今の高野連の人たちはすでに当事者能力を喪失していると思う。
今すぐ解体し、きちんと再生させるべきだと思う。
科学の大切さ
ひさしぶりに知的興奮を味わえる本に出会えました。
名古屋大学大学院教授の武田邦彦さんの著書で「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」という本です。
一応、自分も環境問題を仕事にしているので、大変興味深く読むことが出来ました。
この本で首尾一貫して著者が主張されていること、それは物事をキチンと考えて判断することの大切さだと思います。
たとえば、本当はダイオキシン類は人体に明確な急性毒性がほとんどないと言えば多くの人が驚くのではないでしょうか?
では、地球温暖化で南極の氷は増えると言ったら?
森林を増やしてもCO2は全く減らないと言ったら?
京都議定書は温暖化防止に全く効果がないと言ったら?
この本にはそういう切り口からなぜそのような間違いが起こったのか、その課程について書かれています。
なぜ、意図的に”誤報”がなされたのか。
原因はたくさんありますが大きな責任を負うべきは朝日新聞などのセンセーショナルを追い求めるマスコミの姿勢。
所沢のダイオキシン報道などのように結果を理由にウソの報道を行ったことを恥じない報道の姿勢。
そして科学的に無知で、真実は何かと言うことを考えようとしない一般大衆。
そのことをいいことに自らの利権を作り上げている一部の者。
この本はそういう社会的な構造について考えるきっかけになると思います。
環境問題はなぜウソがまかり通るのか(amazonにリンクします)
科学的な物事の考え方の大切さを改めて実感出来ると思います。
1分で当選確実
NHKの選挙開票速報を見ていると、北海道知事選挙で1分で当選確実が出ました。
各局ともいかに早く「当選確実」を出すかということにしのぎを削っていると思うけど、20:01の段階で当選確実を出したのはすごい。
開票所というのは、あまり知られていないのですが、有権者であれば参観できます。札幌の場合には区の体育館などで開票されますが、2Fから開票の様子を見ることができます。
たくさんの人が一斉に動く開票所の様子はなかなか壮観なのですで話の種にでも一度見ておくといいと思います。
ところで、一度でも参観していれば、開票の様子はよくわかるのですが、20時開票の場合は、NTTの時刻案内で時刻を確認し、正確に20:00ジャストに開始されます。
まず、投票箱から投票用紙が出されて、投票者ごとに分類されていきます。
次に、分類された票は、間違った票が紛れ込んでいないかチェックされる係で確認されます。
そして、最後に票の枚数を数える機械でカウントされます。
このへんが参考になるかな。(川崎市、富士市)
最初にこの票を数える係まで票が進むのは、開票が始まってからある程度時間が経過してからということになります。
だから、NHKの開票開始1分で当選確実を出したのは、開票の進行とは関係なく、出口調査の結果(アンケート調査)や投票率などで、当選確実を出したと言うことになります。
実際、NHKが当選確実を出したとき「開票率0%」で「得票数0」でしたから。
早く結果を知りたい気持ちはやまやまですが、開票が進まないうちに、当選確実が出てしまうのは、なんか選挙の意味自体を否定されているようで、ちょっとどうなのかなって気もするのは僕だけでしょうか?
#早く当選確実を出したらほかのチャンネルに視聴者が移動してしまい視聴率的にも問題ないか?(笑)
連呼
最近の札幌は、週末の選挙に向けて選挙運動真っ盛り。
特に札幌市内の場合は、市長選、市議選、知事選、道議選と4つも選挙が重なっているので、毎日選挙カーの2台や3台は目撃することと思います。
しかし、あれ、どうなんでしょうかね。
なにか政策を訴えるわけでもなく、「よろしくお願いします。」、「ご声援ありがとうございます。」、「最後のお願いにやってまいりました。」と意味もない大声の連呼。
僕なんかは、ただ連呼する候補には、「決して投票しない」と心に誓ってしまうんですけどね。
僕だけかしら?
だって実に無意味だと思うんですよ。朝8時から夜8時まで。音量も無制限で喚きまくる。
小さな子供を寝かしつけているお母さんがいるかもしれない。幼稚園や保育所があるかもしれない。病気で寝ている人がいるかもしれない。そういうことにも一切お構いなし。
しかも、選挙カーからの連呼では、せいぜい候補者の名前くらいしか覚えられない。名前を覚えても、たいていは「悪いイメージ」とともに覚える。
「あいつ、うるせえな、絶対あいつには投票しないからな!」と。
わざわざイメージ悪くするために、一生懸命がんばっているかと思うと哀れですらあります。そんなことやっている暇があるなら違うことをすればいいのに。
テレビで政見放送もやってる。
今回から首長の選挙にはせっかくマニフェストを使えるようになったのですから、政策的なものはそれを見ればいいことです。
そろそろあの連呼するだけの選挙カーも日本の選挙から追放しませんかね?
そうすることで聞きたい人は聞く。聞きたくない人は聞かない。よっぽどスマートな選挙になると思うんですがどうでしょうか。
もし、あの選挙カーからの連呼を候補全員がいっせいにやめれば後から振り返って
と不思議に思うような事だと思います。外国の選挙ではあんなことやってないよね?
それにしても唯一の救いは、僕らの大事なホームゲームが選挙期間中に札幌で開催されなかったことですかね。
僕らにとって神聖な厚別での試合前後にあの下品な連呼を聞かされずにすんだ事だけですね。
ほんとどうにかしてほしいと思う今日この頃です。
#僕?もちろん投票には行きますよ。
政治が悪いことに文句を言えるのは投票した人だけですから。
拙速
厚生労働省がタミフルの10代への使用を原則使用禁止と決めたそうだ。
なんと愚かな決定だと思う。
異常行動によって事故に遭われた方とか家族を失ってしまった方には心から同情するが、しかし、タミフルはインフルエンザに対する特効薬なのだ。
インフルエンザは高熱を発症する病気であるし、インフルエンザ脳炎や肺炎を併発し、亡くなったり危険な症状になる人だって大勢いる。そういう人たちをタミフルは救ってきたのだ。
さらには新型インフルエンザなどの問題もある。過去に新型のインフルエンザが出現した場合には、2000万人から3000万人が死亡した例だってあるのだ。
しかも現段階で異常行動の原因が高熱なのかタミフルなのかまだわかっていない。
いま、拙速タミフルを「原則使用禁止」としたことで、インフルエンザによる死亡者や脳や体に傷害が残る人は確実に増えるに違いない。
バランスを欠いたマスコミの報道や一部の(ヒステリックな)遺族の行動に引きずられた感のある今回の厚生労働省の決定は実に残念だ・・・と思う。