強化部長とのミーティング

 書かない方が良いのかなと思ったのですが、既に一部で語られているので、チームを目指す方向性を三上強化部長や村野GMと話す機会があったことについて少しだけ書きます。
 J1に昇格させるという素晴らしい結果と引き替えに、柳下さんの3年間で積み上げてきたものをいったんリセットしてしまったように見える。
 柳下前監督の遺産を三浦監督がどう承継しているのか、あるいは三浦監督がいま積み上げているものを次の監督に引き継がせるときに、どう承継させていこうと考えているのか。
 僕自身いちばん知りたかったのは、そのあたりについてチーム強化の責任者であるお二人がどう考えているかと言うことでした。
 結果的にはなかなか具体的な話はいただけなかったので、自分的にはちょっと消化不良だったのですが、ただ、お二人が本当に熱意を持って札幌を強くしようと頑張っていることだけはあらためてよく分かったし、そのことは本当に感謝しています。
 
 
 正式な議事録は後日USのHPに掲載されるということなので、印象に残った話を補足で何点か。
 
 まずは監督も内部から育てたいという話。
 森下コーチや財前コーチの異動のさせ方を見ていれば、運営会社としてそう考えているんだってことは一目瞭然だったんだけど、あらためてそういう話を聞いて逆に考え込んでしまいました。
 振り返ってみると、いままでの札幌は外部から招聘した監督ばかりで、内部昇格した監督はいないわけです。
 「継続性」というキーワードを考えるときに、内部昇格した監督がいないという事実にあらためてチームとしての歴史のなさを感じてしまったのでした。
 他のチームを見ると、ヤマハや古河出身の人材は多士済々という感じ。
 村野GMの「柳下さんのサッカーはヤマハのサッカーだ」という発言はまさにその通りなのですが、言外に、内部で札幌のサッカーを知り尽くしたコーチが監督になっていく時代にならないとスタイルの継続性なんてものは、まだまだ早いんだと言われたような気がしたんですが、どうでしょう。
 
 
 つぎに今年の補強を強化部長がどう評価するのかという話。
 個別の選手の評価を聞きたかったわけではなくて、今年入った新入団選手が、どのような役割を担うのかを聞けば、今年目指しているサッカーの方向性の一端も見えるかな・・・というような事だったのですが、結局、この話は個別の選手の評価で終わってしまいました。
 ただ、三上強化部長は、補強については狙いがあって補強して、結果にも満足していると仰っていましたので、クラブとして、今年補強した選手達のプレイぶりを見れば、クラブが考えている方向性の一端も見えてきそうな気がします。
 
 会がお開きになった後、三上さんと少しだけお話ししました。
 目に見えるサッカーのスタイルは一朝一夕でできあがるものではないと思うけど、クラブが地域に根ざす以上、地域の人たちの精神性を反映したものにしていかなければならないのではないか?・・・というような事をお話しさせていただきました。
 大阪人に大阪人の気質があり、北海道人には北海道人の気質があって、それは粘り強く最後まで絶対にあきらめないというものだと思う。
 だから、札幌の選手達にもそういう精神性を注入していって欲しい、そうお願いしました。
 そういう精神性がプレイに反映されていくならば、見せかけの華やかさに目を奪われている人たちにもいつかきっと気がついてもらえると思うから。
 山本浩さんの名調子が思い出されれます。
「このピッチの上、円陣を組んで、今、散っていった日本代表は、私たちにとって「彼ら」ではありません。これは、私たちそのものです。」
 コンサドーレ札幌の選手達を、私たち自身だと多くの道民に思ってもらえるようなサッカー。
 札幌が本当に目指さなければならないのは、本当はそういうサッカーなんじゃないかな。

「強化部長とのミーティング」への3件のフィードバック

  1. 強化部長とのミーティング – 名もなきサポーターの戦いの詩

    チームを目指す方向性を三上強化部長や村野GMと話す機会があったことについて少しだけ書きます。

  2. 「このピッチの上、円陣を組んで、今、散っていった日本代表は、私たちにとって「彼ら」ではありません。これは、私たちそのものです。」
    感動する言葉ですね。
    つい、うるっとしてしまいました。
    多くの北海道人もコンサドーレをこう思ってくれるといいなぁ。

  3. keiさん、初めまして、かな?
    >多くの北海道人もコンサドーレをこう思ってくれるといいなぁ。
    ほんとそうですね。
    そしてそう言うチームになるように僕らも頑張りましょう。
    きっとできることはあると思うんです。

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