勝ち続けるための反省

 まず前提として勝利を素直に喜びたい。
 特に前半のできは素晴らしく、ちょっとぎこちないながらもボールをつないで攻め上っていくのは見ていて嬉しくなるほど。
 しかし、後半は完全に大宮のペースだった。
 
 
 今年の大宮が良いサッカーをしているのは知っていた。
 特に結果こそは引き分けであったが鹿島戦の内容は素晴らしく、だから大宮相手に前半のペースのまま終われるとは思っていたなかったし、遠征に臨んだ仲間たちにも事前に大宮は強敵だと伝えていた。
 けれども、僕らの今年の目標はJ1に残留することで、そのためにはいくら相手が強敵であっても後半のような試合をしてはいけない筈なのだ。
 先制した試合はリードしている有利さを最大限に活かし、相手の攻める気持ちを逆手にとって鋭いカウンターを狙ったり、逆に相手のプレスの緩いところでゆっくりとボールを回したり。
 そういう余裕のようなものがあっても良かったと思うのだが、実際にはクリアが精一杯。
 押し込まれた中で敗戦につながる2点目を取られなかったこと、セットプレイからの数少ないチャンスに決勝点をとれたことはもちろん評価に値するし、神戸戦に比べると進歩ではあるが、ゲーム全体を通してみたら勝てたのはやはり不思議だと言わざるを得ないと思うのだ。
 だからこそ、なぜ後半あれだけ押し込まれたのかをしっかり分析し、修正していかなければならない。
 次節も勝つために。
 僕らの目標を達成するために。
 
 
 
 勝利の喜びはすぐに封印し、次の戦いに向け準備を始めなければならない。
 
 
 
 中盤の底2ラインの隙間に相手選手に入り込まれボールを繋がれたときの対応は京都戦時から引き続き課題であるし、そこからさらにサイドに振られたときの対応もいっぱいいっぱいだったような気がする。
 勝ち続けるためには弱点を修正し、長所を伸ばしていかなければならない。
 だからこそ、勝った後にこそ次の勝利のための反省をしたいと思うのだ。

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