坪内秀介と相川進也、または、前橋育英高校

 坪内が神戸に帰ることになった。
 
 けが人や出場停止が多かった今年の札幌で、もっとも長い出場時間を誇る坪内がチームを退団してしまうのは、実に残念な気がする。
 できれば札幌で活躍して欲しかったが、やむを得ない。神戸での活躍を祈りたい。
 
 
 坪内と札幌の出会いは実は二度目なのはみんな知っているだろうか?
 一度目は平成13年7月。前橋育英高校3年生の坪内は相川と共にコンサドーレ札幌の練習に参加している。
 当時、坪内と相川はU-18の常連だったが、この年の前橋育英高校からは実に6人ものJリーガーが輩出されている。
 大谷圭志はFC東京へ、坪内秀介はヴィッセル神戸へ、佐田聡太郎と須田剛史はサンフレッチェ広島へ、大谷昌司は鹿島アントラーズへ、相川進也へコンサドーレ札幌へ、それぞれ入団し、1学年から6人ものJリーガーが誕生したことは話題になった。
 
 その相川の公式戦初出場は2002年のアウェイの東京ベルディ戦(確か)。
 途中交代で出場し、曽田のぎこちないスルーを豪快に蹴りこんだのがJ1初ゴール。
 入団初年度での公式戦出場、しかも、いきなりのゴールに、チームはJ2に降格するが未来は明るい、少なくてもFWに関しては新居と相川の二人が居れば大丈夫と思ったものだった。
 その相川も札幌とレンタル先の岐阜の両方で来期の契約を結ばないこととなった。
 サッカー選手の選手寿命は短い。
 そしてあっという間に月日はたってしまう。
 次から次へとより若い選手が台頭し、努力をやめた者やちょっとした運が足りなかった者からは容赦なく活躍の舞台が奪われてしまう。
 まだ若い相川に次のチャンスが与えられるかどうかわからないが、一度は夢を見せてくれた選手。
 次の舞台が彼にあるように祈りたいと思う。
 そして、チームには3人目の前橋育英高校卒の岩沼が残る。
 先輩たちの果たせなかった思いを背負い、努力を続け、レギュラー奪取に向けて頑張って欲しい。

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