連日のマスコミによるタミフル報道。
僕にはどうしても疑問がある。
一番の疑問は、異常行動の原因がタミフルの副作用なのか、それともインフルエンザ脳炎や脳症結果なのか、その切り分けをきちんと検証している報道に出会えないこと。
ちょっと調べてみたら、異常行動は、インフルエンザ脳炎・脳症の結果として怒る場合もあり、その発症率はタミフル服用者とタミフル非服用者の間で大差ないらしい。
一連の報道からは、データというものを正確に評価できない日本のマスコミのレベルの低さばかりが目に付いてしまうのだ。
タミフル服用者が異常行動の結果、命を落としてしまったことは本当に気の毒に思うし、遺族の方の悲しみには深く同情する。
しかし、そのこととデータをきちんと評価することは別問題。
客観報道の名の下に、データをきちんと評価できないことは、データをねつ造することと、結果として大差ないのではないか。
過去に厚生労働省が多くのミスをしてきたことも事実かも知れないが、「たかが」みのもんた程度の人物が感想と直感を元に厚生労働省を批判しているのを見ていると脱力感ばかりを感じる。
そして、このことは、多くの(特にテレビ局が)あるある大事典の制作スタッフと同じ体質や問題を抱えていることの雄弁な証拠だと思うのだ。
タミフルがインフルエンザの特効薬であることは疑いがなく、タミフルによって助けられている人も大勢いるのも否定しようがない。
求められているのは、客観的なデータをもとにきちんと分析し、功罪をきちんと評価すること。誰かが「~~」と言ってるということを伝えるだけなら、誰でも出来る。
公器である電波を扱っていることを深く受け止め、姿勢を改めていく必要があると思う。