科学の大切さ

 ひさしぶりに知的興奮を味わえる本に出会えました。
 名古屋大学大学院教授の武田邦彦さんの著書で「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」という本です。
 一応、自分も環境問題を仕事にしているので、大変興味深く読むことが出来ました。
 この本で首尾一貫して著者が主張されていること、それは物事をキチンと考えて判断することの大切さだと思います。
 たとえば、本当はダイオキシン類は人体に明確な急性毒性がほとんどないと言えば多くの人が驚くのではないでしょうか?
 では、地球温暖化で南極の氷は増えると言ったら?
 森林を増やしてもCO2は全く減らないと言ったら?
 京都議定書は温暖化防止に全く効果がないと言ったら?
 
 この本にはそういう切り口からなぜそのような間違いが起こったのか、その課程について書かれています。
 なぜ、意図的に”誤報”がなされたのか。
 原因はたくさんありますが大きな責任を負うべきは朝日新聞などのセンセーショナルを追い求めるマスコミの姿勢。
 所沢のダイオキシン報道などのように結果を理由にウソの報道を行ったことを恥じない報道の姿勢。
 そして科学的に無知で、真実は何かと言うことを考えようとしない一般大衆。
 そのことをいいことに自らの利権を作り上げている一部の者。
 この本はそういう社会的な構造について考えるきっかけになると思います。
環境問題はなぜウソがまかり通るのか(amazonにリンクします)
 科学的な物事の考え方の大切さを改めて実感出来ると思います。

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