ある熱いサポーターの話

 先日のロアッソ熊本戦、久しぶりに札幌に帰ってきた友人と街中にあるこちらのスポーツバーにて観戦した。
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スポーツバー・モノゾーン
札幌市中央区北1条西2丁目オーク札幌ビル地下1階
Tel/Fax 011(596)0225

 黒を基調とした比較的落ち着いた感じの店内。
 
 僕の職場から歩いて2、3分なのでよくランチタイムに利用させてもらっているが、この店で試合を観戦するのは始めでの経験であった。
 店内には20人くらいのサポーター。
 その中で、他の人とはちょっと違った雰囲気をもった一人のサポーターが居た。
 
 
 初めて見る顔。会社の制服と思われる服装。
 もちろん、名前は知らない。
 
 
 その人は、前半が終わったところで席を立ち店を出て行った。
 理由はすぐにわかった。試合を諦めたわけではない。
 
 
 ・・・・彼女は・・・・仕事中だったのだ。
 
 
 
 日曜も仕事ということは、ホームの試合があっても厚別やドームに行けないことも多いのだろう。
 しかし、仕事の合間、おそらくは昼休み。キックオフが1時の試合なら、昼休みをずらして取ることで彼女は中継を見に来ることが出来るのだ。
 
 コンサドーレ札幌の試合を見れる限られた時間。
 
 そして昼休みが終わり、仕事に戻っていくとき。
 彼女はどんな気持ちで仕事に戻るのだろうか。
 
 
 
 後ろ髪を引かれる思いで職場に戻るとき、彼女の気持ちはまだKK WINGにあったに違いない。
 
 そして
 
  
 試合も終盤、ロスタイムに入ろうかと言う時、店外の廊下に立って外からじっと試合を見つめている彼女を見つけた。
 
 
 少しの間、職場を抜け出してきたのだろう。
 
 何か熱いものがこみ上げてきた。
 
 
 そのとき思った。
 ゴール裏で叫んだり飛んだりしていなくても、彼女もまた真のサポーターだと。
 
 
 
 札幌に関わる様々な人。
 その中には試合に行きたくても行けない人もいる。
 
 
 それでも、札幌に対する強い思いを持ち続けている。
 それは紛れもなくサポーターであるということだ。
 
 
 
 
 スタジアムで戦える僕らは幸せだ。
 そしてその幸せを享受する僕らは、彼女の分も戦わなければならない。
 スタジアムに来れない人たちの気持ちも背負っていることを忘れてはならない。
 
 
 
 明日のセレッソ大阪戦。
 全国にいる彼女と同じ人たちのためにも、より強い気持ちでスタジアムに集いたい。
 
 
 
 絶対に勝ちたい。少しでも上に近づくために。
 
  
 
 奇跡を開くドアをノックし続けよう!
 
 
 僕らが諦めない限り、奇跡は必ず起きるよ。

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