溝口敦さんという方はご存じでしょうか。
ジャーナリスト、ノンフィクション作家で、代表作は山口組についてのドキュメンタリーがあります。主に暴力団関係や創価学会関係の問題を世に問う作品を出されている方です。
(ウェブページはこちら)
最近、無関係の長男が山口組系の暴力団員に襲撃された件で、元組員と上部団体に当たる山健組組長らを相手に損害賠償を求める訴訟を起こしたことでニュースになっていたので、記憶されている方も多いと思います。
なかなか骨のあるというか、日本のジャーナリストには珍しく、ジャーナリスト魂のようなものを持っている方だと思います。
ところで、溝口氏の著作の中に細木数子氏についてのものがあります。
( 細木数子—魔女の履歴書(講談社)ISBN 4-06-213727-5)
細木氏の半生を、周辺への取材に基づいて書き上げたものですが、細木氏は名誉毀損であるとして、出版元である講談社に対して6億円もの裁判を起こしているそうです。
細木氏が著者である溝口氏ではなく、出版元の講談社「だけ」を訴えるに至った経緯は不明ですが、この裁判に、溝口氏も補助参加することになったようです。
上のリンク先は、その経緯について溝口氏が書いた文章ですが、大変興味深いことが書いてあります。
たとえば、細木氏が溝口氏に対し、暴力団を使って記事を書かせないように圧力をかけてきたことや名誉毀損で訴えるにあたって講談社のみとし、溝口氏を訴えなかったこと、さらには溝口氏が裁判に参加することに反対したことなどなど。
どうもおかしい。
細木氏はテレビ等で(偉そうに)説教していますけども、溝口氏の文章を読んでいるとどうもテレビに出ること自体、相応しくないような人物であるように見えます。
この裁判は2006年に始まっているので、目先の視聴率に踊らされて細木氏を起用しているテレビ関係者たちは、あるある大辞典を制作していた人たちと、本質においてあんまり変わらないような気がします。
裁判の行方が気になりますね。
[本紹介]細木数子魔女の履歴書
細木数子―魔女の履歴書 作者: 溝口敦 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2006/12 メディア: 単行本 この本、なにやら裁判沙汰になっている模…