ワールドユース準決勝

 横浜FCに勝利を収めた翌日の日曜日の昼下がり。平和な気持ちでワールドユース準決勝(の再放送)なんか見ています。お、いまスペインの同点ゴール。
 思えば、ワールドユースといえば、小野や高原の世代が準優勝したナイジェリア大会を最後に芳しい結果が出ません。準優勝とはいえ、今、再放送しているスペインには完全にやられましたが、それでも日本の世代別代表が準優勝というのはすばらしい結果でした。
 そして、この世代のメンバーはその後も順調に飛躍していきます。海外で活躍している高原、小野、稲本、日本代表の常連である遠藤(保)、加地、本山、中田(浩)、代表には届いていませんが、Jの中心選手である永井、市川、酒井、金子、手島、播戸・・・・。
 やはり特筆すべきは、このチームを率いていたのがA代表の監督でもあったフィリップ・トルシエであったことだと思うのです。当初、清雲監督が率いていたこのチームを、フィリップに渡したのは、協会のすばらしい決断でした。結果として同じ監督の下で、A代表へ続く一つのレールを歩むことが出来たこの世代が早い段階でA代表に加入することが出来たのは必然だと思います。
 それに比べ、アテネ五輪時の山本監督、ワールドユース時の大熊監督、彼らのチーム、彼らのサッカーのどのあたりがいまのA代表と結びつくのかどうしても理解できません。日本が対戦したオランダにしても、今試合を(再放送)しているスペインやアルゼンチンにしても、彼らのサッカーは同じ国のA代表のサッカーを彷彿とさせます。それが育成というものでしょうし、世代間のギャップを少なくし、コンスタントに強豪国でありつづける秘訣なのだと僕は思います。
 世界中で、サッカー強豪国とそうでない国の差が縮まっています。アジアでもAFCにオーストラリアが加わり、中東を中心にオマーン、バーレーンなどの新興国が力をつけつつあるいま、ドイツ大会後の世代は、今回よりも大きなハードルを越えなければなりません。だから日本協会が本当に強化すべきは若い世代の指導者だと思うのです。
 2010年、中田の世代は33歳、小野の世代は31歳。そして今野や坂田の世代は27歳です。海外移籍が噂される今野がチームの中心に君臨するそのとき、どんな日本代表になっているんでしょうね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA