ホンダロック戦

 ちょっと昔の話ですが、舞台は同じ天皇杯。そして同じ入江競技場でした。
 そのときの相手は、当時はkyuリーグ(いまはJFL)で戦うホンダロック。
 格上(ホンダロックから見て)のJ2のチームを倒したいという”モチベーション”の高かったホンダロックに札幌は苦戦してしまったのを覚えているでしょう。
 そのときの試合終了時の選手たちを覚えていますか?
 僕は今でも忘れません。
 全体的に勝って喜びの表情を表していた選手たちの中、一人だけ猛烈に不機嫌そうに不満の色を表していた選手がいました。
 彼の名は堀井岳也。
 その日、2ゴールを決め、ヒーローであったはずの彼に喜びの色は一つもありませんでした。ふがいない試合をしてしまったことを、猛烈に悔しがっていたように見えました。
 地域リーグのチームに僅差の試合をして悔しいと思わなかった選手たちに比べ、僕は岳也の意気に感じ入りました。
 悔しいと思う気持ち
 もっと強くなりたいと思う気持ち
 そういう熱いモノを持っている男なんだなと思いました。
 ホンダロックに追いつかれる原因をつくった曽田を除き:-P、何となくニヤニヤ喜んでいる残りの選手たち。
 こいつらは、このままじゃ強くなれないだろうなと思いました。
 そのとき、大声でホンダロックコールを始めたのです。そしてそれは、バックスタンドの中央部付近に大きく広がりました。
 そのとき、初めて選手たちに「しまったなあ・・・」という色が走りました。
 * * * * *
 それから2年がたち、新日鐵大分戦。戻ってきた選手全員が悔しそうな顔をしていたことに、僕は選手たちの成長を見ました。
 たしかに、相手チームを圧倒できなかった。けれども、選手たちは、自ら「まずい」と感じるようになったのです。
 選手たちには、間違いなく上を目指すメンタリティが身についてきていると思います。
 このことはもしかするとサッカーの技術よりも大切なことかも知れませんし、そのことだけでも、この3年間の意味があったんだろうなと思うのです。
 だから、きっとこれから先、僕らのチームはどんどん強くなっていくんだろうなと確信しています。
 歩みは遅いかも知れませんが、やっとここまで来たのです。来年もいまと同じチームで、同じ監督で。そんな風に思うのです。
 昨日のエントリーで、勝ったこと以外になんの収穫もないと書きましたが、あの戻ってきた選手たちの悔しそうな顔は、大きな収穫であったと思い直した今日でありました。

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