西大伍以外の選手には失望した。
史上最短タイで、しかも、厚別で一度も勝つことすら出来ずに情けなくも降格したというのに、試合後に倒れこむ選手も涙を流す選手も一人もいなかった。
必死で何かを伝えたいサポーターの前を、一礼だけして通り過ぎる選手たち。
そして気がついてしまった。
心からこのチームを愛し、このチームのために必死で戦った選手は殆どいないんだということに。
そのことに気がついた多くの仲間たちが、また、スタジアムを去っていくのだろう。
どうしてこうなってしまったんだろう。
たとえ試合に負けても、勝とうと全力で戦う姿を見せてくれれば、強くなろうと挑戦してくれる姿を見せてくれれば、そしていつの日にか結果を出してくれれば僕らは満足なのに。
J2での5年間を経て、この間いくつもの出会いと別れがあって、ようやく掴んだJ1なのに。
意地を見せることなく簡単に失ってしまった。
過去には村田がいた。古川がいた。
サポーターと心を通わせることが出来、共に歓び、共に悔しがる選手がいた。
札幌での選手の頑張りは個人事業主としての頑張り。
移籍して新しいチームへいけばまたそこでそれなりに頑張るのだろう。
けれども、そんな選手は絶対に一流にはならない。
ずるずると所属するカテゴリを下位へ下位へ移しながら、それなりのレベルのサッカーを続けるのだろう。
個人的な技量の問題ではきっとない。
選手たちの敗北は覚悟が足りなかったこと。
少しでも選手たちの中に、このチームのためにという意識があれば、こんな無様な結果にはならなかったと思う。
そのことが残念でならない。
サポーターは応援する機械じゃない。
僕は次の試合から、サポーターと共に戦う気持ちを見せる選手だけを応援しようと思う。